代表の経営日誌

アトツギコミュニティ「HATCH」2月会を開催しました。

アトツギコミュニティ「HATCH」2月会を開催しました。

少し前になるのですが、HATCHの2月定例会を開催しました。今回のテーマは「継ぐ×創る」のクロストーク。(株)山崎本社のアトツギ社長である林くんと(株)マイビジョンの創業社長である玉田さんに対談形式でお話しいただきました。

 

林くんは私にとってJCの同期なので敢えてくん呼びしますが、彼は地域経済の文脈にとどまらず、もっと広いマーケットで成長できる事業を志向しているという印象を受けていました。

玉田さんは今回初めてお会いしました。まだ20代で、最初の創業で「経営理念を作る会社」を立ち上げたと聞いたとき、正直なところ、疑問が先に来ました。コンサル出身でもなく、特定分野の専門家というわけでもない。それでも、なぜ自社の経営理念の共同作成を玉田さんに頼もうとするのか。失礼を承知で言えば、最初はそこがよくわからなかったのです。

 

冷静な目から始まった新規事業

林くんの話で印象的だったのは、新規事業へ至る経緯の「冷静さ」でした。会社を継いだ後、数年かけて各事業部門を利益体質に改善し、満を持して新規事業に着手した。そこまでは思っていた通りでしたが、「最初から睡眠改善事業をやりたかったわけではない」という言葉は意外でした。

 

新規事業の候補をブレストして、市場性や成長性を検討し、さらに既存事業から遠いところを意識的に選ぶ。既存事業は地域密着型でシナジーを求めにくい性質のため、あえてそこから離れた領域で考える。そうした引いた視点の積み重ねの先に、睡眠事業があった。今は僕が感じているとおり前のめりで睡眠事業に取り組んでいるわけですが、熱狂は最初からあるものではなく、選択と向き合いを繰り返していても育つものなのだと感じました。

 

それで思い出すのは卒論です。最初は何をテーマにしようか手探りなのだけど、これは研究として未知の領域だと指導教官から後押しももらって自分でも確信することができれば、そこに向かって突き進むことができる。かつてそうであった自分の経験を重ねると、意外なようで当たり前のことなのだなと思いました。

 

「若さ」が専門性になる瞬間

玉田さんの事業の輪郭が見えてきたのは、話が深まってからでした。もともとは起業したいという動機からXで発信を続けながらSNSコンサルの仕事をしていた。そんな中、あるクライアントから「若い感性で一緒に企業理念を考えてほしい」という依頼があり、それが今の経営理念共創事業の起点になった、と。

 

玉田さん自身も、専門性の弱さは当然自覚しているようで、だからこそたくさん勉強し、クライアントの内側に入り込んで、組織の中にあるビジョンを引き出すことに力を注いでいるのだと思います。そして玉田さんに依頼する側の気持ちも、話を聞くうちに少しわかってきた気がしました。高尚だけれど的を射ているかわからない専門コンサルよりも、若さと真剣さの熱量に引き寄せられる。そういう判断があっておかしくないのだと思いました。

 

まだ表面的にしか理解できていない部分もありますが、私もそんな真っ直ぐな玉田さんに相談をしてみたいという気持ちになりました。

 

他者の企画から見えた、自分の視点の癖

今回は一緒に事務局を担ってくれている小柳くんの企画で、当日の進行も彼に委ねていました。トークテーマは融資のことや人材評価の話題にも踏み込んでいて、自分が企画するときとは異なる角度だと感じました。私だったら、なぜそのビジネスを選んだのかという人間性の部分に引き寄せて聞いていたと思います。ビジネスマンとしての思考に照準を当てた小柳くんの切り口は、自分にはない視点で、それ自体が発見でした。

 

また、二人が共通して話していた「バリューと評価は直結していなければならない」という言葉は、自分ごととして刺さりました。私はMVVをいきなり掲げるのが得意ではないタイプで、評価精度の策定もまだ先のことかなと考えていました。しかし、ちょうど同じようなことを考える機会が別のところでもあって同じ話が出ていたこともあり、MVVとそれを評価する仕組み、これは直ちに同時に策定すべきことなのだなと納得しました。

 

HATACHの取り組みは1年を迎えました

HATCHの活動も、気づけば1年を迎えます。4月以降も定例会は続けながら、ここでしか聞けない話の充実と、私自身も含めたメンバーが一歩踏み出す機会をつくっていくことが、来年度の目標です。他者に企画してもらうことで自分にない視点に気づいたり、逆に近いことを考えていると確信が深まったり、コミュニティの面白さを改めて感じた会になりました。

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